店長ブログ (100件)
「おやつの分けっこ」
NEW 2025年08月26日(火)16時

午後の事務所。
電話対応と入力作業がひと段落し、ちょっと落ち着いた時間が流れていた。
ゆる助は背筋を伸ばして小さく伸びをすると、引き出しから自分用に買っておいたビスケットを取り出した。
「よし、糖分補給ですね」
ひとりごとを小声でつぶやきながら袋を開ける。
その瞬間、カランと机の上にビスケットが一枚転がり、先輩スタッフの書類の上にコロンと乗った。
先輩がちらりと顔を上げて、「……お、差し入れか?」とニヤリ。
「あっ、す、すみません! すぐに拭きますね」
慌てて拾い上げようとするゆる助に、先輩は首を振った。
「いや、このままもらっとくわ。頑張ったご褒美ってことで」
さらにもう一人のスタッフが「ずるい!俺も欲しい」と声を上げ、気づけば袋の中をみんなで覗き込んでいた。
ゆる助は少し困ったように笑いながら、「じゃあ、分けますね」と一人一人に手渡していく。
「ゆる助のおやつタイム、事務所全員に公開されるんやな」
「……まあ、結果的にそうなりましたね」
照れ笑いしながら頭をかくゆる助。
そのあとの作業は、不思議と軽やかだった。
甘いビスケットの味よりも、なんとなく温かい空気が事務所全体を満たしていたからだ。
電話対応と入力作業がひと段落し、ちょっと落ち着いた時間が流れていた。
ゆる助は背筋を伸ばして小さく伸びをすると、引き出しから自分用に買っておいたビスケットを取り出した。
「よし、糖分補給ですね」
ひとりごとを小声でつぶやきながら袋を開ける。
その瞬間、カランと机の上にビスケットが一枚転がり、先輩スタッフの書類の上にコロンと乗った。
先輩がちらりと顔を上げて、「……お、差し入れか?」とニヤリ。
「あっ、す、すみません! すぐに拭きますね」
慌てて拾い上げようとするゆる助に、先輩は首を振った。
「いや、このままもらっとくわ。頑張ったご褒美ってことで」
さらにもう一人のスタッフが「ずるい!俺も欲しい」と声を上げ、気づけば袋の中をみんなで覗き込んでいた。
ゆる助は少し困ったように笑いながら、「じゃあ、分けますね」と一人一人に手渡していく。
「ゆる助のおやつタイム、事務所全員に公開されるんやな」
「……まあ、結果的にそうなりましたね」
照れ笑いしながら頭をかくゆる助。
そのあとの作業は、不思議と軽やかだった。
甘いビスケットの味よりも、なんとなく温かい空気が事務所全体を満たしていたからだ。