店長ブログ (100件)

「プリントの落とし物」

2025年08月18日(月)16時
午後の事務所。
ゆる助は翌日のスケジュール表をパソコンで作成し、プリンタに印刷をかけた。

「よし、これで準備は万全」

プリンタから出てきた紙をまとめて机へ持ち帰り、他の書類と一緒に整理する。
数分後、待機所から女の子がひょっこり顔を出した。

「ゆる助さん、プリンタの上に“にんじん”って書かれた紙が残ってましたよ?」
「えっ?」

驚いてプリンタに駆け寄ると、そこには大きな字で“にんじん”とだけ書かれたA4用紙。

(あぁぁぁ…これ、昨日の買い物メモを試し印刷で出したやつだ…!)
すっかり忘れていたゆる助は、耳まで真っ赤になって紙を回収する。

「す、すみません…完全に私物です…」

「次は“ごぼう”とか“じゃがいも”が出てきたりして」
先輩スタッフが茶化すと、女の子もクスクス。事務所はちょっとした笑いに包まれた。

「まぁ…野菜リストが混ざる分には害はないですけどね」と、ゆる助が小声で言うと、

「いや、配車表に“にんじん様ご指名”とか出てきたら困りますよ!」と先輩。
またしても笑い声が広がった。

その日の終業後。
ゆる助が机に戻ると、プリント済みの書類の山の端にホチキスで留められた紙を発見。
そこには“にんじん・玉ねぎ・じゃがいも”と書かれていた。

「…完全にカレーリストですね…」

苦笑いするゆる助。
机の引き出しにその紙をそっとしまいながら、明日はスーパーに寄って帰ろうと心に決めた。
午後の事務所。 ゆる助は翌日のスケジュール表をパソコンで作成し、プリンタに印刷をかけた。 「よし、これで準備は万全」 プリンタから出てきた紙をまとめて机へ持ち帰り、他の書類と一緒に整理する。 数分後、待機所から女の子がひょっこり顔を出した。 「ゆる助さん、プリンタの上に“にんじん”って書かれた紙が残ってましたよ?」 「えっ?」 驚いてプリンタに駆け寄ると、そこには大きな字で“にんじん”とだけ書かれたA4用紙。 (あぁぁぁ…これ、昨日の買い物メモを試し印刷で出したやつだ…!) すっかり忘れていたゆる助は、耳まで真っ赤になって紙を回収する。 「す、すみません…完全に私物です…」 「次は“ごぼう”とか“じゃがいも”が出てきたりして」 先輩スタッフが茶化すと、女の子もクスクス。事務所はちょっとした笑いに包まれた。 「まぁ…野菜リストが混ざる分には害はないですけどね」と、ゆる助が小声で言うと、 「いや、配車表に“にんじん様ご指名”とか出てきたら困りますよ!」と先輩。 またしても笑い声が広がった。 その日の終業後。 ゆる助が机に戻ると、プリント済みの書類の山の端にホチキスで留められた紙を発見。 そこには“にんじん・玉ねぎ・じゃがいも”と書かれていた。 「…完全にカレーリストですね…」 苦笑いするゆる助。 机の引き出しにその紙をそっとしまいながら、明日はスーパーに寄って帰ろうと心に決めた。

「お茶のおかわり」

2025年08月17日(日)14時
午後の静かな時間。
待機所でスマホをいじっていた女の子が、ふと事務所に顔を出した。
「ゆる助さん、お茶もう一杯いただけますか?」

「もちろんです。少々お待ちください」
ゆる助はすぐに湯呑を手に取り、お茶を注ぎに立ち上がる。
しかし戻ってきた彼の手には――なぜか湯呑ではなく、自分のコーヒーカップ。

「あれ?」
差し出されたカップを見て、女の子が笑う。
「これ、ゆる助さんのじゃないですか?」
自分の顔を見て、手元を見て、ようやく気づくゆる助。

「…すみません、完全に僕の“おかわり”を用意してしまいました」
耳を赤くして頭を下げる。

結局、お茶を入れ直して渡したあと、女の子がひと言。
「でも、こういうの見てると安心しますね」
「そうですか? 僕はただのおっちょこちょいなんですけど…」
照れ笑いするゆる助に、事務所全体が少し柔らかい空気になった。

 

久々更新!バナンザ・ボナンザ!

2025年08月16日(土)09時
いつも見ていただきまして
誠にありがとうございます

久々すぎる
ブログ更新になります。

ヒップス春日部店
【小さい人】です(^^♪

皆様!
夏の暑さを乗り切る方法は
人それぞれかと思いますが
どのような対策をされてますか?

私、小さい人
ただ一つ!

【我慢】の一言!

ご安心ください!

在籍されている女性には
しっかりと空調の聞いた待機場!
簡単なものになってしまいますが
冷間グッズもご用意しておりますm(_ _"m)

そりゃそうですよね!

僕達スタッフは
涼しいお部屋で座ってるだけなので
少しでも
ほんの少しでも
快適に過ごしていただけるように
整備しております。

些細なことしかできませんが
貴女様のお力になれるよう
日々!奮闘しておりますm(_ _"m)

『マスクの行方』

2025年08月13日(水)16時
午前10時過ぎ。
事務所の窓から差し込む光が、カウンターの木目をやわらかく照らしている。
ゆる助はパソコンで前日の記録を整理していた。キーボードをゆっくり、確実に打つのが彼の流儀だ。

「今日も穏やかですね」なんて心の中でつぶやきながらコーヒーを一口。
そのとき、ふと視界の端に白いものが映った。机の上に、ぽつんと置かれたマスク。

(誰の忘れ物だろう…)
念のため、すぐ近くの待機所に顔を出す。
「すみません、このマスク…どなたかのですか?」
すると奥の席にいた女の子が手を上げ、「あ、それ、私の…あれ?」と不思議そうに近づいてきた。

「でも…これ、ゆる助さんのじゃないですか?」
「え?」
一瞬何を言われているのかわからず、耳を触ってみる。――何もつけていない。
そういえばさっきコーヒーを飲むとき、外して机に置いた…それっきり忘れていたらしい。

「危ないですよ〜、誰かが持ってっちゃったら」
「いやぁ…“落とし物センター”が設立されるところでしたね」
控えめに笑いをとろうとするゆる助だが、耳はほんのり赤くなっている。

女の子は笑いながらマスクを彼に返し、事務所は一瞬だけ、いつもより温かい空気に包まれた。
そしてゆる助は、机に座り直し、今度はマスクを外したら絶対すぐ耳に戻そうと心に決めた――その10分後、コーヒーのおかわりを淹れに行く彼の机の上には、また同じ白いマスクがぽつんと置かれていた。
午前10時過ぎ。 事務所の窓から差し込む光が、カウンターの木目をやわらかく照らしている。 ゆる助はパソコンで前日の記録を整理していた。キーボードをゆっくり、確実に打つのが彼の流儀だ。 「今日も穏やかですね」なんて心の中でつぶやきながらコーヒーを一口。 そのとき、ふと視界の端に白いものが映った。机の上に、ぽつんと置かれたマスク。 (誰の忘れ物だろう…) 念のため、すぐ近くの待機所に顔を出す。 「すみません、このマスク…どなたかのですか?」 すると奥の席にいた女の子が手を上げ、「あ、それ、私の…あれ?」と不思議そうに近づいてきた。 「でも…これ、ゆる助さんのじゃないですか?」 「え?」 一瞬何を言われているのかわからず、耳を触ってみる。――何もつけていない。 そういえばさっきコーヒーを飲むとき、外して机に置いた…それっきり忘れていたらしい。 「危ないですよ〜、誰かが持ってっちゃったら」 「いやぁ…“落とし物センター”が設立されるところでしたね」 控えめに笑いをとろうとするゆる助だが、耳はほんのり赤くなっている。 女の子は笑いながらマスクを彼に返し、事務所は一瞬だけ、いつもより温かい空気に包まれた。 そしてゆる助は、机に座り直し、今度はマスクを外したら絶対すぐ耳に戻そうと心に決めた――その10分後、コーヒーのおかわりを淹れに行く彼の机の上には、また同じ白いマスクがぽつんと置かれていた。

『お釣りパニック』

2025年08月12日(火)13時
僕はまだお店に入って間もない。
受付の仕事も少しずつ慣れてきたけど、数字に関することはやっぱり緊張する。

その日の夜、常連のお客様から電話予約が入った。
料金の案内まではスムーズだったのに、最後の「合計金額の確認」でなぜか僕の頭がフリーズした。

「えっと…割引を引いて、交通費を足して…あれ? さっきいくらって言ったっけ…」
メモを見ても、数字がなぜかぐにゃっとして見える。
お客様は電話口で落ち着いた声で「大丈夫ですよ、ゆっくりで」と言ってくれるけど、
その“優しい余裕”が逆にプレッシャーになる。

「落ち着け僕、ただの足し算と引き算だ…」と自分に言い聞かせながらも、
なぜか計算が一周して元に戻るループ。

そこへ奥の事務机から上司が顔を上げた。
「ゆる助、どうした?」
「すみません、合計が…」

上司は僕のメモをチラッと見ただけで、
「それ、○○円ね」と即答。
僕は慌てて復唱して、お客様に金額を伝える。

電話を切ったあと、上司は笑いながら言った。
「慣れると数字は勝手に頭に入るよ。まぁ今日はいい経験だな」

僕は「はい…」と返事しつつ、
心の中で「明日は一発で計算決めるぞ」と拳を握った。

『電話メモの悲劇』

2025年08月11日(月)15時
僕はまだ入社して間もない。
だから、仕事中はとにかく「間違えないこと」が最優先。

今日はたまたま事務所でひとり。
先輩たちは系列店の応援で、お店の電話は僕が全部取ることになった。

最初は緊張で手汗が止まらなかったけど、何本か受けているうちに少し慣れてきた。
「はい、〇〇店です!」と、なるべく明るく出るように心がける。

もうすぐ先輩たちも帰ってくる時間、
そんな中、一本の電話。
お客様から予約の依頼だ。
「じゃあ〇〇さんで、19時半からお願いします」
僕は聞き逃さないよう、受話器を肩に挟みながらペンを走らせる。

「えーっと…19時半…〇〇さん…」
そこまで書いたとき、ふと頭の中に昨夜の友達との会話がよぎった。
「ブロッコリーはビタミン豊富で…」という内容。
その瞬間、メモ用紙にスッと書かれた文字は――

「19:30 ブロッコリー」

……なんでだ。
お客様、絶対そんなこと言ってなかった。

気付いたときにはもう電話は終わっていて、受話器を置いた僕はメモを凝視する。
「……これ、先輩にどう説明しよう」

ちょうどその時、先輩が帰ってきた。
「どうー?予約入ったー?」
「はい、えっと……こちらです」
しぶしぶメモを差し出すと、先輩は一瞬固まり、次の瞬間ニヤッとして、
「ブロッコリーはサービスで付けとく?」
と軽口を叩いてきた。

僕は慌てて訂正しながら、
「いや、これは違くて……」
と弁明するけど、先輩は肩を震わせながら、
「いや〜、お客さんも健康志向で助かるなあ」
と笑い続ける。

……たぶん、このネタ、全員に言われるやつだ。
僕はまだ入社して間もない。 だから、仕事中はとにかく「間違えないこと」が最優先。 今日はたまたま事務所でひとり。 先輩たちは系列店の応援で、お店の電話は僕が全部取ることになった。 最初は緊張で手汗が止まらなかったけど、何本か受けているうちに少し慣れてきた。 「はい、〇〇店です!」と、なるべく明るく出るように心がける。 もうすぐ先輩たちも帰ってくる時間、 そんな中、一本の電話。 お客様から予約の依頼だ。 「じゃあ〇〇さんで、19時半からお願いします」 僕は聞き逃さないよう、受話器を肩に挟みながらペンを走らせる。 「えーっと…19時半…〇〇さん…」 そこまで書いたとき、ふと頭の中に昨夜の友達との会話がよぎった。 「ブロッコリーはビタミン豊富で…」という内容。 その瞬間、メモ用紙にスッと書かれた文字は―― 「19:30ブロッコリー」 ……なんでだ。 お客様、絶対そんなこと言ってなかった。 気付いたときにはもう電話は終わっていて、受話器を置いた僕はメモを凝視する。 「……これ、先輩にどう説明しよう」 ちょうどその時、先輩が帰ってきた。 「どうー?予約入ったー?」 「はい、えっと……こちらです」 しぶしぶメモを差し出すと、先輩は一瞬固まり、次の瞬間ニヤッとして、 「ブロッコリーはサービスで付けとく?」 と軽口を叩いてきた。 僕は慌てて訂正しながら、 「いや、これは違くて……」 と弁明するけど、先輩は肩を震わせながら、 「いや〜、お客さんも健康志向で助かるなあ」 と笑い続ける。 ……たぶん、このネタ、全員に言われるやつだ。

「業務メモ、見ました?」

2025年08月08日(金)19時
午前11時すぎ。
出先から事務所に戻ると、ちょっとした静けさがあった。
パソコンのファンの音と、給湯室から聞こえるケトルの湯沸かし音だけが場を支配していて、妙に落ち着く。

僕がデスクにバッグを置いた瞬間、奥の席から声が飛んできた。

「ゆる助くん、業務メモ……見ました?」

上司だった。
こっちはコーヒーでも淹れようかと思ってた矢先だったので、ちょっとドキッとする。

「え? あっ……はい。えっと……たぶん、見ましたよ?」

口ではそう言いながら、脳内では記憶をぐるぐる巻き戻していた。
朝、出勤してロッカー開けて、スマホいじって、それから……あ、そうだ。メモ帳は確かに開いた。でも、電話鳴って中断したんだった。

「あの"件"も、把握済みってことでいい?」

さっきよりも少し重低音でそう言われ、僕は思わず背筋を伸ばす。

「……あの“件”?……すみません、やっぱり、見てません……」

上司はふっと笑って、腕を組んだ。

「だろうね。見てたら、ニヤニヤしながら出勤してくるはずなんだよ」

そんなにヤバい内容だったのかと身構えると、
実はその業務メモには、こんな一文があったらしい。

『本日のやる気スイッチの位置:背中の右肩甲骨あたり(要マッサージ)』
『このスイッチを押せば、今日の稼働が+20%になる予定』

……なんていうか、業務なのか、健康診断のカルテなのか分からない。
僕は苦笑いしながら、「それ、業務メモっすか?」と問い返すと、上司は言った。

「心の業務も大事だよ。最近ちょっとピリついてたしね」

……うん。
思い当たるフシ、なくはない。

締切の多い週だったし、同業者への対応も立て込み気味だった。
知らず知らずのうちに、眉間に力が入ってたのかもしれない。

帰り際、業務メモの下の欄に、僕はそっと書き足した。

『上司のやる気スイッチ、明日は左肩側希望(右だと届かないので)』

次の日、そこにはしっかりとこう返事があった。

『押してくれる人、募集中(ご褒美あり)』

……その「ご褒美」、缶コーヒーだったけどね。
上司、ほんとブレない人だ。
午前11時すぎ。 出先から事務所に戻ると、ちょっとした静けさがあった。 パソコンのファンの音と、給湯室から聞こえるケトルの湯沸かし音だけが場を支配していて、妙に落ち着く。 僕がデスクにバッグを置いた瞬間、奥の席から声が飛んできた。 「ゆる助くん、業務メモ……見ました?」 上司だった。 こっちはコーヒーでも淹れようかと思ってた矢先だったので、ちょっとドキッとする。 「え?あっ……はい。えっと……たぶん、見ましたよ?」 口ではそう言いながら、脳内では記憶をぐるぐる巻き戻していた。 朝、出勤してロッカー開けて、スマホいじって、それから……あ、そうだ。メモ帳は確かに開いた。でも、電話鳴って中断したんだった。 「あの"件"も、把握済みってことでいい?」 さっきよりも少し重低音でそう言われ、僕は思わず背筋を伸ばす。 「……あの“件”?……すみません、やっぱり、見てません……」 上司はふっと笑って、腕を組んだ。 「だろうね。見てたら、ニヤニヤしながら出勤してくるはずなんだよ」 そんなにヤバい内容だったのかと身構えると、 実はその業務メモには、こんな一文があったらしい。 『本日のやる気スイッチの位置:背中の右肩甲骨あたり(要マッサージ)』 『このスイッチを押せば、今日の稼働が+20%になる予定』 ……なんていうか、業務なのか、健康診断のカルテなのか分からない。 僕は苦笑いしながら、「それ、業務メモっすか?」と問い返すと、上司は言った。 「心の業務も大事だよ。最近ちょっとピリついてたしね」 ……うん。 思い当たるフシ、なくはない。 締切の多い週だったし、同業者への対応も立て込み気味だった。 知らず知らずのうちに、眉間に力が入ってたのかもしれない。 帰り際、業務メモの下の欄に、僕はそっと書き足した。 『上司のやる気スイッチ、明日は左肩側希望(右だと届かないので)』 次の日、そこにはしっかりとこう返事があった。 『押してくれる人、募集中(ご褒美あり)』 ……その「ご褒美」、缶コーヒーだったけどね。 上司、ほんとブレない人だ。

「夜勤ひとり、電話鳴りっぱなし」

2025年08月07日(木)13時
今夜、はじめて夜の営業を僕ひとりで任された。
デリヘル業界、新人ながらの大抜擢(という名の人手不足)。

18時すぎに先輩が帰る時、
「じゃ、なにかあったらLINEしてね〜!」って言われたけど、
そのLINEの既読は0時すぎまでつかなかった。
つまり、全部僕で処理しろということらしい。

19時、電話。
「今日、19:45〜くらいで、お願いできます?」

時計見ながら、必死で女の子のスケジュール確認。
メモ帳片手に、噛まないようにスムーズな案内を心がける。
電話切ったあと、緊張で手汗びっしょり。

20時すぎ、チャット予約が2件同時に来て、
片方に返事してる間に、もう片方がキャンセルされた。
気づいた時には「間に合わなかった僕」がそこにいた。


ここで学んだこと:
レスポンスは、愛。

20時45分、電話。「今からイケますか?」

……いや、ギリギリやん。
でも、うちの店、21時までに受付すれば大丈夫。

なので「ギリギリ大丈夫ですっ!!」と声が裏返った。
相手は「そんなに?」と笑ってた。恥ずかしい。

女の子に確認LINEを送る。
「いけますよ〜」って即レスが来て、ちょっと安心。
ありがとう、ほんとに助かりました。

21時ジャスト、また電話。
「今日もう無理かな〜と思ってかけてみたんだけど…」

この「試しにかけてみた」系の電話、やたら当たる。
そしてなぜか僕が「救世主」扱いされる。
「わ〜助かりました!」って言われて、
ちょっとニヤついた。デスクで一人で。

夜の事務所。
電話が鳴らない一瞬の静寂。
コンビニの冷やしうどんを食べるタイミングを完全に逃している。

でも不思議と、
「あ、なんか今日、ひとりでやれてるかも」
ってちょっと思えた夜。

営業終わったのは、結局22時前だったけどね。
今夜、はじめて夜の営業を僕ひとりで任された。 デリヘル業界、新人ながらの大抜擢(という名の人手不足)。 18時すぎに先輩が帰る時、 「じゃ、なにかあったらLINEしてね〜!」って言われたけど、 そのLINEの既読は0時すぎまでつかなかった。 つまり、全部僕で処理しろということらしい。 19時、電話。 「今日、19:45〜くらいで、お願いできます?」 時計見ながら、必死で女の子のスケジュール確認。 メモ帳片手に、噛まないようにスムーズな案内を心がける。 電話切ったあと、緊張で手汗びっしょり。 20時すぎ、チャット予約が2件同時に来て、 片方に返事してる間に、もう片方がキャンセルされた。 気づいた時には「間に合わなかった僕」がそこにいた。 ここで学んだこと: レスポンスは、愛。 20時45分、電話。「今からイケますか?」 ……いや、ギリギリやん。 でも、うちの店、21時までに受付すれば大丈夫。 なので「ギリギリ大丈夫ですっ!!」と声が裏返った。 相手は「そんなに?」と笑ってた。恥ずかしい。 女の子に確認LINEを送る。 「いけますよ〜」って即レスが来て、ちょっと安心。 ありがとう、ほんとに助かりました。 21時ジャスト、また電話。 「今日もう無理かな〜と思ってかけてみたんだけど…」 この「試しにかけてみた」系の電話、やたら当たる。 そしてなぜか僕が「救世主」扱いされる。 「わ〜助かりました!」って言われて、 ちょっとニヤついた。デスクで一人で。 夜の事務所。 電話が鳴らない一瞬の静寂。 コンビニの冷やしうどんを食べるタイミングを完全に逃している。 でも不思議と、 「あ、なんか今日、ひとりでやれてるかも」 ってちょっと思えた夜。 営業終わったのは、結局22時前だったけどね。

「僕とカレーとスプーンと」

2025年08月05日(火)17時
昼のピークを過ぎて、ようやく一息つけた。
今日は朝から何となく重たいものが食べたい気分で、休憩時間に会社近くのコンビニへ。
レジで温めカレーを買って、「スプーンお願いします」って、ちゃんと言った――つもりだった。

そのまま袋を受け取って、少しウキウキしながら職場の休憩室に戻った。
よし、食べよう。
そう思って袋を開けて、カレーのフタをペリッとめくったところで、ふと手が止まった。

「……スプーンが、ない。」

いや、そんなはずはない。確認してみる。
割りばしが2膳入ってる。でも、スプーンはどこにもいない。

あれ? 僕、言ったよね……? いや、言ってない? どっち?
記憶が少しあやふやなまま、とにかく困ってしまった。

とりあえず近くにいた後輩に「スプーンって余ってる?」って聞いたら、
「ないっすね〜。てか先輩、箸でいくんすか? カレーを?」
と、軽くいじられる。真顔で聞いてるんだけど、笑われるとちょっとつらい。

仕方なく、休憩室の引き出しをゴソゴソ探った。
そして、奥から1本――黄ばみ気味のプラスチックのスプーンを発見。
多分、ずっと前に誰かが出前で使いそびれたやつだ。

「……使うしかないか。」

洗剤でしっかり洗って、ティッシュで丁寧に拭いて、心を落ち着けて――いざ。


最初のひと口、意外と普通に食べられた。
あ、いけるな……と思ったのも束の間、2口目あたりでスプーンが「パキ」っといった。
亀裂が入った。僕のメンタルにも。

結局、最後までそのヒビ入りスプーンでなんとか完食したけど、
後輩に「……先輩、スプーンに負けそうな顔してますよ」って言われて、ちょっと笑ってしまった。


たまにある、そんな日。
昼のピークを過ぎて、ようやく一息つけた。 今日は朝から何となく重たいものが食べたい気分で、休憩時間に会社近くのコンビニへ。 レジで温めカレーを買って、「スプーンお願いします」って、ちゃんと言った――つもりだった。 そのまま袋を受け取って、少しウキウキしながら職場の休憩室に戻った。 よし、食べよう。 そう思って袋を開けて、カレーのフタをペリッとめくったところで、ふと手が止まった。 「……スプーンが、ない。」 いや、そんなはずはない。確認してみる。 割りばしが2膳入ってる。でも、スプーンはどこにもいない。 あれ?僕、言ったよね……?いや、言ってない?どっち? 記憶が少しあやふやなまま、とにかく困ってしまった。 とりあえず近くにいた後輩に「スプーンって余ってる?」って聞いたら、 「ないっすね〜。てか先輩、箸でいくんすか?カレーを?」 と、軽くいじられる。真顔で聞いてるんだけど、笑われるとちょっとつらい。 仕方なく、休憩室の引き出しをゴソゴソ探った。 そして、奥から1本――黄ばみ気味のプラスチックのスプーンを発見。 多分、ずっと前に誰かが出前で使いそびれたやつだ。 「……使うしかないか。」 洗剤でしっかり洗って、ティッシュで丁寧に拭いて、心を落ち着けて――いざ。 最初のひと口、意外と普通に食べられた。 あ、いけるな……と思ったのも束の間、2口目あたりでスプーンが「パキ」っといった。 亀裂が入った。僕のメンタルにも。 結局、最後までそのヒビ入りスプーンでなんとか完食したけど、 後輩に「……先輩、スプーンに負けそうな顔してますよ」って言われて、ちょっと笑ってしまった。 たまにある、そんな日。

「ナスはちょっと…苦手なんです」

2025年08月04日(月)14時
控え室で荷物を片づけていたら、出勤してきた女の子が小さな紙袋を持って現れた。

「ゆる助さーん、おすそ分けです。八百屋でいっぱいもらっちゃって」

中には艶のあるナスが数本。キレイに並んでる。



「うわ、ありがとうございます。でも……ナス、僕ちょっと苦手なんです」

って、思わず口が先に出てしまった。



一瞬、空気が止まる。

彼女はナスを見て、僕を見て、もう一度ナスを見てから、口元をゆるませた。



「え、え〜、見た目めっちゃナス食べそうなのに〜!」

「え、どういう見た目ですかそれ」



ちょうど隣で飲み物の補充をしていた子が聞きつけて加勢してくる。



「確かに、ナス味噌とかめっちゃ似合いますよね」

「なんか実家の台所っぽい味って感じの人ですよね」



なんかの雰囲気でそうなってるらしい。



「いやいや、食べるのは苦手なんです。皮のあの……噛んだときのキュッていう感じが」

「うわ、それわかるーって言いたいとこだけど、全然わからん」

「そもそもキュッってしてます? ナス」

「キュッとします。ちょっとだけ」

「ちょっとだけ、って……それでアウトなんですか」



なんだかんだと笑われつつ、別のスタッフが「じゃあ私もらっていいですか?」と手を挙げてくれて、ナスは無事引き取られていった。

袋が空になって、「助かった……」と心の中で思っていたら、渡してくれた女の子がニヤッとこっちを見て、



「次はピーマン攻めにしますね」



と言い残してロッカーへ向かった。

……苦手な野菜、あまり気軽に言わないほうがいいかもしれない。



その日の夜も、特に変わったことはなかったけど、

ああいう他愛のないやり取りがあるだけで、なんだか1日が少しあたたかくなる気がする。
控え室で荷物を片づけていたら、出勤してきた女の子が小さな紙袋を持って現れた。 「ゆる助さーん、おすそ分けです。八百屋でいっぱいもらっちゃって」 中には艶のあるナスが数本。キレイに並んでる。 「うわ、ありがとうございます。でも……ナス、僕ちょっと苦手なんです」 って、思わず口が先に出てしまった。 一瞬、空気が止まる。 彼女はナスを見て、僕を見て、もう一度ナスを見てから、口元をゆるませた。 「え、え〜、見た目めっちゃナス食べそうなのに〜!」 「え、どういう見た目ですかそれ」 ちょうど隣で飲み物の補充をしていた子が聞きつけて加勢してくる。 「確かに、ナス味噌とかめっちゃ似合いますよね」 「なんか実家の台所っぽい味って感じの人ですよね」 なんかの雰囲気でそうなってるらしい。 「いやいや、食べるのは苦手なんです。皮のあの……噛んだときのキュッていう感じが」 「うわ、それわかるーって言いたいとこだけど、全然わからん」 「そもそもキュッってしてます?ナス」 「キュッとします。ちょっとだけ」 「ちょっとだけ、って……それでアウトなんですか」 なんだかんだと笑われつつ、別のスタッフが「じゃあ私もらっていいですか?」と手を挙げてくれて、ナスは無事引き取られていった。 袋が空になって、「助かった……」と心の中で思っていたら、渡してくれた女の子がニヤッとこっちを見て、 「次はピーマン攻めにしますね」 と言い残してロッカーへ向かった。 ……苦手な野菜、あまり気軽に言わないほうがいいかもしれない。 その日の夜も、特に変わったことはなかったけど、 ああいう他愛のないやり取りがあるだけで、なんだか1日が少しあたたかくなる気がする。
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